旧図書館の老朽化に伴う移転再整備プロジェクト。移転先に甲府駅前が選定され、中心市街地活性化の「核」と位置付けられた。ホールや貸室などの交流機能も併設する。
従来の図書館がもつ「硬い」イメージの払拭と、にぎわいを許容する場づくりを行い、「図書館は静寂な場」という固定観念を乗り越えることを重視した。街から連続する「メインストリート」を施設の中心とし、それに沿った交流ルームやテラス空間を配することで、周辺の都市空間と連続した雰囲気を館内につくり出した。また、機能をひとつの大空間の中に混在させ、利用者のさまざまな行為が、分け隔てなく展開し、連携しあうことのできるような、つながりと透明性のある空間づくりを心掛けた。
外壁は、ブドウかごをイメージした緑化カーテンウォールで構成し、日射を制御しながら、ツタの緑による優しく懐かしい光景をつくり出している。
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▷意匠・構造・設備を融合する見せる架構