2022年度、栃木県で開催される国体を見据えて整備される陸上競技場兼サッカー場のスタジアム。地元のプロサッカーチーム、栃木SCの本拠地としても活用される。
スタジアム周囲は、緑の丘として景観に配慮し、本体は、緩やかな曲面の大屋根で覆われた、軽快で象徴性のある外観とした。観客席は、全席屋根付きの2万5000席。勾配を最大35度に設定し、観客席とフィールドとの距離を近付けることで一体感を演出し、競技場の躍動感や臨場感を高める計画とした。また、家族や仲間と一緒に観戦できるバラエティーシートや、おもてなしトイレの設置など、利用者のニーズを細かく考慮した、多様な観戦環境を備えている。
建物形状の決定にあたっては、天然芝の育成に必要となるフィールドの日射量や通風、観客席からの視認性など、さまざまなシミュレーションによって検討を重ねた。さらに、多様な曲線で構成される3次元構造の実現のため、コンピューターによるパラメトリックデザインを行い、意匠・構造・設備が一体となる、最適な解を探った。
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▷環境を" かたち" にするスタジアム
▷デジタル技術と建築デザインの融合
▷景観に配慮した照明とアリーナ照明