これからの地域医療は、地域内の病院が役割分担と連携を強め、有機的な医療ネットワークで繋がることが必須となる。当病院は、岡山市における医療ネットワークの中核を担うべく、JR北長瀬駅の駅前に移転新築された。敷地の利便性を活かした東西2か所×2フロアに設けた玄関と、それらを繋ぐホスピタルモールが施設の特徴であり、電車でも車でもバスでも、どこからでもアクセスし易い計画とした。駅前開発が予定されているロータリー側には、カフェや多目的ホール、市保健局が運営する相談所を設置し、開かれた病院づくりを目指した。敷地正面となる南側には、1000㎡を超える救急部門「岡山ER」を配置。24時間365日患者を一旦受け入れ、必要に応じ他院へも送るという"ハブ機能"を担っている。病棟はコンパクトなダブル十字型とし、スタッフステーションから15m以内に全ての病室を配置し、見守りと急性期医療に特化した計画とした。