DESIGN STORY

職場体験を通して学んだこと 2024

チャレンジ
「設計を知ってもらう」

  • 新たな課題

    深川第三中学校の職場体験プログラム。毎年恒例となっており、1年目社員が課題の検討から3日間の指導までを担当しています。
    昨年は「深川第三中学校・越中島小学校建替計画」を課題とし、実際に利用されている身近な建物をどのように変えていけるかを考え各自がまとめ、提案と発表を行いました。その提案は創造を超えるものでした。今年はさらに視野を広げ、新たなチャレンジに挑戦してもらうために「潮見複合施設 建設計画」を課題としました。久米設計本社のある江東区潮見の街を歩き、リサーチすることから職場体験がスタートします。

  • 街歩きからの気づき

    1月下旬としては暖かい日差しの中、中学生と指導員は潮見の街を歩いて回りました。普段は何気なく歩いている街を、人の動きや建物の高さ、どんな施設があるのかを意識しながら歩くことで、街の課題を体感していきます。この街歩きでは、建物を実際に設計する際に行われる周辺環境リサーチの重要性を理解してもらえました。発表後に明らかになったことですが、歩いている最中に指導員から得たコメントも提案のヒントになっていたようです。

  • 溢れ出る街への要望

    歩いた街をエリア毎に分け、課題を書き出していきました。各エリアがどんな環境であったか、このエリアに足りていない施設は何か、どんな施設が欲しいかを考えていきます。「人通りが少なくてくつろげる場所がなさそう。」「スーパーやドラッグストア、周辺の会社の人が利用できる飲食店が欲しい。」と数えきれないほどの課題が浮かび上がりました。次はこの課題をどのように形にしていくか、指導員はアドバイスする気満々でした。

  • 自主的にはじまったスタディ

    課題を抽出したあと気合十分の指導員の前で、中学生たちはアドバイスを聞く前から自主的に付箋にスケッチを描き始めました。「人が集まる場所にするために、ガラス張りのカフェを作って街とつながりを持たせた方が良いのではないか。」「吹抜け空間を作ってはどうか。」「マンションの多いエリア側は建物の高さを出しても良いけれど、施設の入り口側は低くした方が人が集まりやすいのではないか。」「段差のある建物をデザインしてみたい。」など、様々なスケッチを描き、さらにスタディ模型やフロアマップを作成しながら、どの組み合わせがイメージ通りの建物になるか、優先順位を確認しながら最終模型を作成しました。

  • 将来への道しるべ

    最終日の成果発表には、指導員以外の多くの社員も参加。チームで出し合った付箋をまとめたシートと完成させた模型を前に、担当パートを決め原稿を用意し、検討結果を発表しました。その完成度の高さに、参加した社員たちは驚くほどでした。
    発表後に質問タイムを設け、実際にどのようなことを考えながら取り組んでいたか聞いてみると、設計者が日々どのような仕事を行っているのかをしっかり理解し、私たちが職場体験を通して感じて欲しいと思っていたことを言葉にして回答してくれました。3日間一緒に過ごした指導員も、自分たちがアドバイスする前に自主的に手を動かしている姿に感動し、設計に向き合う姿勢に刺激を受けることができました。この職場体験を通して、将来は設計を目指してみたいという気持ちが芽生えるひとつの道しるべになれたら嬉しく思います。

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