DESIGN STORY

高校生と
設計事務所が
共に学ぶSDGs

  • 未来を切り拓く
    高校生との対話

    修学旅行の一環として行われる企業訪問研修で、大分県立別府鶴見丘高等学校の学生が毎年久米設計を訪れてくれています。このプログラムは2018年から続いており、毎年異なるテーマでの取り組みを実施しています。今年のテーマは「SDGs」です。このテーマに沿って、生徒たちは久米設計のスタッフと共に協力し、有意義なディスカッションを展開しました。事前に生徒たちから送られたSDGsに関するレポートを基に、久米設計のスタッフは伝えるべき重要なポイントやメッセージを練り上げました。12月11日、9名の2年生が久米設計のオフィスを訪れました。

  • 初めての設計事務所体験

    大分からやってきた高校生は、初めての企業オフィス訪問に緊張していました。会社紹介の後にオフィスツアーへ。制服姿の生徒たちが社内を歩くと、社員の注目を集め、元気な挨拶を交わすことで徐々にリラックスしていきました。展示スペースではスポーツ施設の模型を見て目を輝かせ、プロジェクト紹介パネルを見て「え?これ学校なの?すごくかっこいい」と驚きの声が上がりました。このリラックスした雰囲気の中で、チームディスカッションがスタートしました。

  • 多様性への新たな視点

    設計事務所の視点から「SDGs」を考慮し、具体的に【図書館】【オフィス】【学校】の3つの施設を題材にして進めました。当社所属のパラアスリートも参加する形で、高校生、社員、障がい者の巾広い視点でディスカッションを開始しました。これらの施設は日常的に利用しているものの、多様な利用者を想定して、より使いやすくするための方法を考えるのは、高校生にとって新鮮でありながら挑戦的な作業でした。初対面の大人たちも含まれたチーム編成の中で、それぞれのグループが時間を掛けて多くの意見を出し合い、施設利用時の体験や感覚を共有。個性的な提案が詰まった発表シートを完成させました。

  • ディスカッションから
    生まれた意欲的な提案

    ディスカッションで生まれたアイディアを、全員の前で発表しました。各チームからは以下のような提案がありました。

    【図書館】
    ・利用者のニーズに合わせたスペースの確保
    ・視覚的にわかりやすいサインの計画と点字ブロックの設置

    【オフィス】
    ・建物設備と性別格差に関する改善策
    ・働き方の改善と、雇用に伴う賃金格差の解消

    【学校】
    ・「備え」「安全」「避難」というカテゴリーに沿った計画の整理
    ・太陽光利用や緊急時用物置の設置などの具体的な提案

    ディスカッションでは、実現にもつながりそうな数多くのアイデアが出されました。高校生たちは「想像以上に楽しかった」と感想を述べ、発表シートを持ち帰るほどの熱意を見せていました。

多様性を活かし、未来を築く

これからの社会で何かを創造していく時に、大人の視点に加えて、子どもたちや高齢者、障がい者など、多様な立場の人々の視点を考慮することが必要です。それぞれの立場から見える現実を理解し、具体的な提案を行うことが重要だと考えます。

建築・まちづくりにおいては、多様な人々とのコミュニケーションが重要であり対話や意見交換を通じて、各々のニーズや課題を理解し、それに応じた提案を行うことが求められます。企業訪問のような機会は、実際の状況に対して深く洞察することを可能にし、特に建築やデザインに関心を持つ子どもたちにとっては、意義深い経験となります。このような取り組みが、将来的に「未来の建築家」の誕生を促し、社会への新しい提案を生み出すことにつながるでしょう。今後も持続可能な未来のための建築と社会を繋ぐ架け橋となるような様々な活動を継続していきます。

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